ケトコナゾールとは、真菌(カビ)を殺菌する塗り薬です。例えば真菌によって引き起こされる脂漏性皮膚炎に有効です。
ケトコナゾールには経口薬と塗り薬がありますが、日本では経口薬は厚生労働省に認められていません。また、ケトコナゾールは一般用医薬品でないため市販されていません。
AGA(男性型脱毛症)の診療では、病院(クリニック)からケトコナゾールを配合したシャンプーを処方されることがあります。ケトコナゾールにはジヒドロテストステロン(DHT)を抑制する作用があります。実際に男性を対象にしたいくつかの比較試験で、脱毛改善の有効性が確認されています。日本皮膚科学会の男性型脱毛症診療ガイドライン2010年版によれば、ケトコナゾールは推奨度C1(行うことを考慮してもよいが、十分な根拠がない)と評価されています。(※評価はA・B・C1・C2・Dの5段階)