確定申告をされる方は節税するために医療費控除を活用すると思います。そこで疑問になるのが「AGA治療は医療費控除できるのか?」です。AGA治療は高額であるため、医療費控除できれば節税が期待されます。
結論から申し上げますと、AGA治療は医療費控除対象外です。下記で詳しく説明します。
基本的にAGA治療費は医療費控除対象外
ケガや病気ではなく美容を目的とした治療は医療費対象外です。AGA治療は美容目的であるため医療費対象外です。
所得税基本通達法第73条4にて医療費控除に関する説明があります。
いわゆる人間ドックその他の健康診断のための費用及び容姿を美化し、又は容ぼうを変えるなどのための費用は、医療費に該当しないことに留意する。ただし、健康診断により重大な疾病が発見され、かつ、当該診断に引き続きその疾病の治療をした場合には、当該健康診断のための費用も医療費に該当するものとする。
AGA治療費が医療費控除になる例外
AGA治療費は基本的に医療費控除対象外です。ただし、以下のような場合は医療費控除の対象になる可能性はあります。
- 何らかの病気によってAGAを併発したため、病気とAGAの治療を受けることになった
- AGAが原因で精神病になったため、病気を治すためにAGAを治療する必要が生じた
上記のようなケースに当てはまる方はほとんどいないと思います。
AGA治療費に対する税務署の見解を聞いてみた
新宿税務署と渋谷税務署に「AGA治療費が医療費控除になるのか?」電話で聞いてみました。
どちらの税務署も「AGA治療や育毛剤の費用は医療費控除にならない」と回答がありました。「税務署によって見解が異なる可能性はありますが、怪我や病気でない治療は医療費控除に該当しません」とのことでした。
AGA治療費に対する税理士の見解を聞いてみた
税務署はNGと言っていますが、実はギリギリ医療費控除にできるのでは?と思いました。
そこで東京都内の某税理士事務所で働く知り合いの税理士さんに「AGA治療費が医療費控除になるのか?」電話で聞いてみました。
「AGA治療のような審美を目的とした自由診療の費用は医療費控除が受けられないですね。税務調査が入ったら否認されますよ」と回答がありました。
まとめ
AGA治療は医療費控除の対象外です。
所得税基本通達法上は明らかに対象外ですし、私が税務署や税理士に確認した限りでは医療費控除対象外です。
ただし、ネット上では「ある税務署はプロペシアが医療費控除の対象となる、と言っていた」という口コミをみかけます。税務署によって税に対する見解が多少異なることはありますので、念のため自分が申告する税務署へ確認することをおすすめします。