植毛

植毛とは、髪の毛を移植する治療のことです。植毛には人工毛植毛と自毛植毛の2種類があります。

人工毛植毛はポリエステルやナイロンなどの素材で作られた人工毛を頭皮へ植えます。人工の素材であるため、体が悪い反応を起こす可能性があり、実際に過去多くの有害事象が報告されています。したがってFDA(アメリカ食品医薬品局)では人工毛が有害器具であると指定されており、事実上は使用が禁止されています。日本では厚生労働省が人工毛の使用を禁止していないため、医療機関で利用される場合には医師法上問題がありません。

自毛植毛は患者本人の後頭部から髪の毛を採取して薄毛部分へ移植します。最近ではメスを使わずにニードル状の器具を使って治療する自毛植毛が確立されています。自毛植毛は世界全体で年間225800件の膨大な実施例があります。

日本皮膚科学会が定める男性型脱毛症診療ガイドライン2010年版では人工毛植毛は最低評価D(行わないよう勧められる)であり、自毛植毛は評価B(行うよう勧められる)と評されています。(※評価段階はA・B・C1・C2・D)