テストステロンとは、男性ホルモンの一種です。
男性の場合、テストステロンの約95%が睾丸で約5%が副腎で分泌されます。女性の場合、テストステロンは副腎や卵巣にて男性の約5%〜10%が分泌されます。
テストステロンには筋肉や骨を成長させたり、思春期に男性器を成長させたりする役割があります。その他には性欲や性衝動を高めたり、活力や集中力といった精神面や思考を支えたりする役割があります。
母親の胎内にいる妊娠6週目から24週目の胎児にテストステロンが多く分泌され、胎児の男性器が生成されます。テストステロンレベルは約20歳でピークになり約30歳から減少し始めます。テストステロンの減少が原因で男性更年期障害になることがあります。
年代別テストステロンレベルの変化
テストステロンはAGA(男性型脱毛症)の直接的な原因ではありません。テストステロンが5-α還元酵素(リダクターゼ)によって代謝されてジヒドロテストステロン(DHT)という強力な男性ホルモンに変換され、ジヒドロテストステロンが頭頂部や前頭部の髪の毛の成長を阻害します。
したがってAGAの治療ではテストステロンを阻害するのではなく、ジヒドロテストステロンが生成されないように5-α還元酵素を阻害するフィナステリドという薬を服用するのが一般的です。