亜鉛とは、必須ミネラル16種の1つで、牡蠣やレバーなどの食品に多く含まれています。
亜鉛は精子形成、味覚検知、皮膚や粘膜など、体のさまざまな器官に働きかける大切なミネラルです。亜鉛が不足すると、味覚障害を引き起こすことがあります。
亜鉛が5-α還元酵素(リダクターゼ)を阻害してジヒドロテストステロン(DHT)の生成を抑えることが試験管レベルの研究で分かっていますが、生体内においても同様であるという根拠を示す有効な検証結果は少ないです。日本皮膚科学会が定める男性型脱毛症診療ガイドライン2010年版では、亜鉛についての言及はありません。
厚生労働省が発表した「日本人の食事摂取基準2015年版」によれば、成人男性の亜鉛推奨摂取量は1日10mgです。過剰摂取による健康障害の回避を目的として設定されている亜鉛摂取量の上限値は1日に40mgまたは45gです。亜鉛を過剰に摂取すると胃障害や吐き気、免疫障害や神経症状が発生する副作用があります。