AGA遺伝子検査とは、AGA(男性型脱毛症)になりやすいかどうかを遺伝子レベルで検査することです。
まずはAGAが発症する原因について説明します。男性ホルモンであるテストステロンが前頭部や頭頂部にある5-α還元酵素(リダクターゼ)によってジヒドロテストステロン(DHT)に変換されます。ジヒドロテストステロンは男性ホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)と結合することで、毛髪の成長を阻害する信号を発し、AGAが発症します。
AGA遺伝子検査では男性ホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)の遺伝子を検査し、男性ホルモン受容体が男性ホルモンを受け入れやすいかどうかを調べます。男性ホルモン受容体の遺伝子には特定の塩基配列を繰り返す領域があり、その繰り返し数が少ない場合はAGAを発症しやすい傾向にあります。
AGA遺伝子検査はフィナステリド服用による効果がどれくらいあるかどうかの傾向を知るための材料としても利用されています。男性ホルモン受容体が男性ホルモンを受け入れやすい人の場合、フィナステリドの効果が出やすい傾向があります。なぜなら、ジヒドロテストステロンが男性ホルモン受容体に受け入れられることによってAGAが発症しますが、フィナステリドはジヒドロテストステロンが生成されないように5-α還元酵素を阻害するからです。
AGA遺伝子検査は医療期間で受診するか、あるいは市販されているAGA遺伝子検査キットを購入して郵送する、という2種類の方法があります。いずれも口の中から細胞を採取して検査します。