AGA(男性型脱毛症)とは、Androgenetic Alopeciaの略で、思春期以降に男性の頭頂部や前頭部が薄くなることです。
AGAの原因はジヒドロテストステロン(DHT)が髪の毛の成長を阻害するためです。ジヒドロテストステロンは、テストステロンが5-α還元酵素(リダクターゼ)に代謝されることによって生成されます。5-α還元酵素にはⅠ型とⅡ型があり、AGAに関与するⅡ型の5-α還元酵素は頭頂部や前頭部に存在します。したがって、AGAは頭頂部や生え際(前頭部)に症状があらわれます。
AGAは進行するタイプの脱毛症であるため、発症すると徐々に薄毛化が進んでいきます。有効な治療はフィナステリド内用薬とミノキシジル外用薬であり、これら2つの処方は日本皮膚科学会が定めた男性型脱毛症診療ガイドライン2010年版において最高評価であるA(行うよう強く勧められる)と評されています。フィナステリド内用薬とミノキシジル外用薬以外にAと評されたものはありません。
AGAは保険適用の症状として厚生労働省に認められていませんので、AGA治療は保険適用外になります。 AGAの診療を行う医療機関(皮膚科、病院、AGA専門クリニック)では、フィナステリドやミノキシジルを処方したり、メソセラピー(メソ注入)を行ったりするのが一般的です。